「咲と別れなさい。」
きいなは、俺にそう言うと小走りして廊下に出て行った。
意味がわかんねぇ。俺のプライドと咲どっちが大事かなんてどっちもに決まってんだろうが。でも、あいつはどっちかつってたなー。あー意味わかんねぇーー。
「おーい。優斗入るか?」
「お。海じゃねぇかー。」
「優斗久しぶりだな。あっ。それより、咲となんかあったのか?」
こいつは、俺の大親友の桜田海(サクラダカイ)、同い年で同じクラスだ。こいつは、風邪を引いて1週間休んでいたから『久しぶり』だったわけ。
てか、そんな事よりなんでこいつがそんな事知ってんだ?
「まぁーいろいろとな。てか、何でおまえが知ってんだよ?。」
「あー。さっき、咲とすれ違って声かけたけど、そのまま走って行っちゃたんだよ。でも、その時なんか知らないけど泣いてたんだよ。」
「えっ。」
俺は、ビックリして動けなかった。何をしてたんだ。好きな女を泣かしてんのに、自分のプライドを守ろうとしていたなんて、ほんとにバカだ。きいなに言われたとうりだったな。
「おい。優斗ぼけっとして大丈夫か?」
海の言葉で我に返った。

