『咲サイド』

   驚いた。

   海が私の事を知っていたのにまず驚いた。怖かったけれども海にはすべてを話しても平気だと思い話した。そして、その話を優斗ときいなも聞いていたことに驚いた。
   話す前、勇気が無いのもそうだったけど、やっぱり三人に言えなかったのは、三人が私から離れていくの怖かったからだと思う。
   
   でも、三人は違った。
   
   三人は、私から離れていくどころか、私を支えてくれると言った。
   その言葉を聴いて私は自分の考えていたことがとても醜く感じた。そして、三人に言えて良かった。

   改めてだけど三人に言いたいことがある。それは・・・。

   「三人とも、だーい好き。」

   そう言って私は、三人におもいっきり抱きついた。

   きいなは涙声で、
   「咲、私も咲のこと大好きだよ。」

   海は笑いながら、
   「俺も大好きだぜ。咲。」

   優斗は少し怒り気味に、
   「ふざけんなー。海、咲は俺のだー。それと、咲。きいなと俺に抱きつくのはいいけれど、海にはダメだ。だから、海から離れろ。」

   優斗の言葉を聴いて私ときいな、海は目を合わせ笑った。

   私は、私達の様子を見て不機嫌そうな顔をしている優斗をもっとからかいたくなったので、海ときいなに耳打ちをした。

  (ねぇ、もっと優斗をからかわない?)

  ((さんせーい))

  (じゃあ・・・)

  私たち三人は作戦を立て優斗をからかうことにした
   
  「優斗そんなに怒んないでよ。」

  「そうだぞ優斗。そんなに怒ってるとみんなに嫌われちゃうぞ。」

  「「そうよ」」

  「おまえらなー(怒)」