次の日、学校が終わり、急いで東中{(ヒガチュウ):東中学}前に向かう。
東中は西中(ニシチュウ)から10分くらい。そこそこ近い。
アユと遊ぶので、迎えに行くのだ。ちなみに自転車移動。
見慣れた景色・走り慣れた道を、私のチャリテクで急いで向かう。
ワガママアユが、「ダッシュで来てね」とか言うからさぁ。
多分、私の方が結構我が儘だと思うんだけどねぇ…。
(もう春なのに今日は寒いなぁ…)
風を感じながら思っていたら、東中の校舎が見えてきた。
―――――……
「着ーいーたっ」
適当にその辺に自転車を止め、制服のポケットから携帯を取り出す。
チラホラと下校する生徒が、校舎から出てくる。
東中生に、怯えたような目でじろじろ見られるよ…。
私そんなに見た目悪いか?
アユ、早くぅぅー…!
プルルルル――
「アユ~着いたよ!早く出てきてよー!」
『マジ?ごめん直ぐ行く!待ってて!』
ブチッ ツーツー
機械音が鳴り響く。
あいつ、いつも遅いんだよなぁ。
時間にルーズな奴は嫌われんぞっ。

