ママは涙をふいて、


「そうね…
美姫が…いるもんね…?
ゴメンね…」と
小さく笑ってくれた。


―それが最後だった―


次の日、
看護婦の人から

「美姫ちゃんのママ、
これから遠い所に行くから
会えないみたい」と言われた


幼かったから、
その言葉を信じた。

疑うコトを
知らなかったんだ。