「わぁ……」 思わず息が漏れた。 黒を基調にしたシンプルな家具に、 対象的な明るさを放つ、鮮やかな写真が、真っ白な壁を彩っている。 全体的に片付いていて、ベッドに放り出されたシャツが、何だか生々しく感じた。 「……大貴……」 込み上げてくる涙をぐっと堪えながら、私はふと、一点を見つめる。 それは、デスクの二つ目の引き出しで、不自然に前に飛び出している。 私は何故だか無性に気になって、スーっと引き出しを開けた。 封筒? そしてそれは、 大貴からの 私への手紙だった。