「じゃ、帰るか」
「はい、帰りましょう!」
私たちは並んで歩き出す。
昇降口を出て少ししたところ。
「そうなんですかーーー……」
「…………」
喋っては無言また喋っては無言になっての繰り返しが続く。
いつもなら無言なんてないけど今日は多い。
でも、なんか今日はその無言が心地よい。
琉稀といるとなんか心が落ち着くみたい。
それは、さっき琉稀の新しい一面を知って少し近づいたからだろうか。
多分、そうだろうね。
琉稀の悩みを初めて聞いたのが私と知ったとき素直に嬉しいと思った。
これからも琉稀の色んなところを見ていたいって思うのはおかしいのかな?
なんだろうな、この気持ち。


