「ほんとは離したくねーけど、今日はまぁこれで許してあげるよ」
ほんとは離したくないとか……!
ほんとそろそろ私を心臓破裂して死んじゃいますよ?
蒼空にも家で抱き締められたとき死ぬかと思ったけど、
琉稀のときはなんかもっとやばい!
ほんと、二人ともやめてほしいよ。
琉稀は私を離すと、溜め息をついた。
「毎日抱き締めるとかしちゃだめ?」
「ほえ!?そ、そんなの……!」
私の心臓ほんともたないんで、きっと!
絶対それは、ダメです!
「ま、毎日は、だめです……」
「じゃあ、毎日じゃなきゃいいってことだよな?」
ニヤッと笑う琉稀の顔は、初めて見た。
これはまた様になる……。
私は赤面継続。
というか……、
ちょっと気になることが。
「…………」
無言の私に琉稀が不思議そうに見てくる。
「兎?」


