「琉稀先輩忘れるなんて兎くらいしかいないわね、きっと。じゃあたし、帰るわね?」

クスクス笑いながら手を振って教室を出て行った。


「麗奈ちゃんありがとう!また明日ね!」

そう言ってから私はサササと荷物をまとめて帰りのホームルーム中に届いていた琉稀からのメールを確認。


「ホームルーム終わったら下駄箱のところで待ってるね……ってうわぁああ、急がなきゃ!!」

鞄を手に取り猛ダッシュで下駄箱に向かう。



もう、ホームルームが終わってから30分以上経ってる!!


ほんと、最悪だーーーー!

さらに猛ダッシュで下駄箱へ向かう。



下駄箱に着くと壁に持たれた琉稀がいた。


「りゅ、琉稀!」

「あ、兎」


走って琉稀の方に駆け寄る。


「ご、めんなさい……っ、先生に呼ばれちゃって……」

「なんだ、そんなことで良かったよ。なんかあったのかと思ってたからさ」

ニッコリ笑う琉稀の笑顔に余計申し訳なく思う。


「30分以上も待たして、私どうすれば……」

琉稀の方を見上げると、


うーん、と言って何かを考え出した。