二股?ガール -モテ期到来-






「…………お、美味しい!!」



先輩にオススメと言われた大好きなショートケーキを頼み、一口目を口にしました。


「ホント?口に合うみたいで良かったよ。」



これは信じられないほどの美味しさ。

今まで食べていない事に悲しみを感じます。


先輩が目の前にいる事も忘れて半分くらいがっついちゃいました。


気付いたら目の前の先輩は食べてる私の様子を見ながらニコニコ笑っている。


そのカッコいい顔で私を見ないで下さい。

緊張して食べれないです、今更ですけどね。


「兎ちゃんはすんごい美味しそうに食べるね。見てるこっちまで楽しいな。」


「いえいえ、本当に美味しいので!つい顔がニヤけちゃうんです。」


……って、ニヤけるとかキモいでしょ。

何言っちゃってんの私!


「オレもそのケーキ食いたくなっちゃった。」


と言うか、先輩ケーキ頼んで……無い?


「先輩、ケーキ頼まないんですか?」


今更気付いて聞く私もどんだけって感じ。


「ん?オレ?オレはお腹空いてないからいいよ。」

「え、でもケーキ好きなんですよね?」

さっきそう言ってなかったけ?



「うん、でも兎ちゃん見てるだけでお腹いっぱい。」


……ホントに常習犯ですね、先輩は。