わけが分からずただ
あたふたしてるアタシを黒崎はゆっくり抱きしめた

「え!?」

「お前…俺の事嫌ってただろ?」


「そ…そんな事は…」

――少しあるかなー…



だって



だってそれは…


黒崎が…




「…この学校来たのも葵が行くって聞いたからなんだ…」

「えッ!?」

――…私?

「俺は中学からずっと好きだったんだからな」

黒崎はさらにギュッと私を抱きしめる

「嘘…」

「じゃねーし…」

信じられない…


「ボールで足捻った時、チャンスだと思った…」

「黒崎…?」


「本当にゴメン…
でも俺…」


黒崎は私の頬に手を触れると優しく唇と唇を合わせてきた


「…ん」

「好きだよ…葵」

耳元で囁く黒崎の熱い声

「私は…」


「もちろん好きだよな?」

自信満々に言う黒崎…


「す…好きじゃないッ!!!!」



「…素直じゃねーの…」

「…んッ…」


黒崎はもう一度私にキスをした…


とっておきの甘いキス――…

「…いーよ、素直じゃなくても…」

「ふ…?」

「いつか堕としてみせるし」


「…えッ!!」

「俺、試合には負けた事ないんだよね」


「あッ!!私だって!!」


でも…


でも今回はなんだか負けそうだ…
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これからが私達の
ラブゲーム…

End