「…お前中学校でしてたろ?テニス…」

「え…なんで知ってんの!?」

「決勝とかにも出てたじゃん…」

「あー…それで…」

前にも述べたとおり
私は県では結構有名な選手だった

高校でテニスはやめたけど、やっぱりテニスに関わっていたくてマネージャーを選んだのだ

だから私には
遊び半分じゃないかと思われる黒崎が許せなかった


「なんでテニスやめたの?」

「んー…やっぱ勉強したかったからかなー」

「へー…」




「あ、ほら黒崎ん家着いたよ」


「あぁ、さんきゅ」

黒崎はチャリを降りて私に微笑んだ


「…うん」

私の胸がキュンと鳴る

最近の私は変だ


黒崎が大嫌いなはずなのに…



奴隷とか言われて散々嫌な事されているのに…


黒崎と別れる
この時が一番辛い…


いっそ足なんか治らなければいいのに…って

そんな事まで
思ってしまう