貴方とともに・・・

・・・という物語だ。

  「(赤い糸ってやつ?女の子なら誰でも憧れそうなオチだよね)」

赤い糸・・・恋なんて生まれてこのかた15年したことないからなぁ・・・。
年齢=彼氏いない暦のあたしに、こんな本の詩なんか書けないよ・・・。
桜か美亜あたりに聞いて詩を書くしかないなぁ・・・。
なんか・・・悲しい・・・あたしの初恋なんて・・・高校卒業するまで・・・いや、一生無理かもしれない。


蓮は本を返しに行くため席を立った。


  <ガタッ>

前を見ると、彼女はあの分厚い本を読み終わり返しに行くところだった。

  「(あの本を読み終わったのか!?最強というのか最狂というのかなんというのか・・・)」

ひらりと手元に白い紙がきた。
なんだろうと思ってみてみると、先ほど屋上で歌っていた歌詞が書いてあった。
おそらく、席を立ったときに落ちたのだろう。

へぇ・・・いい歌だな。
道・・・ねぇ。