鬼の姫君

「とは、言ったけど・・・」


現在私は総司君の約束を破って外に居る。



「・・うん、僕が言ったのにごめん」


そう、申の刻を過ぎた頃私たちは土方さんに怒られたのだ。



理由は買出しに行った平助君と総司君、斉藤さんの3人が何故か夕飯の材料を買い忘れるという良く分からない現状になったから。


原因はどうやら総司君らしい。何でも彼が甘味屋に行くのを阻止できずお金を使い切ってしまったらしい。


・・・どんだけ食べたの総司君?


斉藤さんは止められなかったことを後悔していたけど、平助君はちゃっかり総司君に買収されたらしいし・・・。


・・3人の中で唯一まともな斉藤さんは自責の念に駆られているし・・。


こうして、まとまりのない3人の統率役として再び行くことになった買出しに私もついていくことになったのだ。



にしても、本当纏まりないなぁ。もう・・。


小さく溜息を付いていれば、誰かとかぶさってしまった。


「ハァーすげぇ恐かった土方さん!」


どうやら、平助君だったようだ。