「おぅ、昨日は島原へ行ってきてな。寝てねぇんだ」



ニシシッと笑う彼は所謂美形だが、酒癖が悪い。



「また行ってきたの?懲りないねぇ佐之さんも。土方さんに怒られても僕知らないよ」


「うるせぇー。別に悪いことしてるわけじゃねぇんだからいいんだよ」



確かに悪いことをしている訳ではないけど・・毎日のように島原へ行くのもどうかと思うな、私は。



「それより、朝餉に行きましょう?今日は平助君と斉藤さんの日ですよね」


「だな!腹減ったしさっさと行こうぜ!」


「あれ、佐之さん。今日は新八一緒じゃないんだ」


総司君がそう言ったところで、漸く気がついた。


そう言えば、いつも一緒にいる二人が居ない。藤堂平助君は朝餉の準備で台所だろうけど・・永倉新八さんは?


「あー。あいつは酔いつぶれて寝てるぜ」


全く弱ぇなぁ。何て言っているけど・・・潰れる前に帰ってこようよ。