どの出来事が偶然だったんだろう。

その年、明けてすぐ私は人生最大級の失恋をした。

男って信用できない。

私の心はきっとあの時を境に変化してしまったんだろう。


私の顔を見ながら豊田先生は言った。

「ももちんさ、やっぱり似てる、俺が最初に付き合った彼女に」

そんなこと言われても反応に困るしなんて答えたらいいの?

「え、そうなの?」

「うん。」

そう言って私をそっと抱きしめた。