――5月の中頃。 1年である私、『山咲 遥』は先月吹奏楽部に入部した。 最初は知らないことがたくさんあって戸惑ったけど もう慣れてきている。 必死の努力が実ってきたからか 同級生たちの顔と名前もやっと少しずつ一致してきた。 でもやっぱり初対面はニガテだ。 君と初めて会ったのはこの頃。