昇降口へ続く廊下で

足が止まった。

いや 止めた。







俺はくるりと向きを変え、今歩いてきた廊下を戻る。

角を曲がるところで、よく話す同級生とすれ違った。

「お 高峰。お前帰宅部だろ?先生に用?」
「今日で帰宅部は奪回かもな」

そいつはなにか言おうとしたのが分かったが俺は急ぎだ。

会話はそれで終わらせ、音楽室へと足を進めた。