「嘘つくなよ」

  「嘘じゃないよ!ほんとだもん」

  「お前の癖。」

  「え!?」

  「お前嘘つくとき、必ず『ほんとだもん』って言うよな」

   ちょっと笑いながら言ったあいつはエスパーみたいだった。
   そんな癖自分でも分かんなかった・・・

  「お前のことずっと見てきたからわかるよ・・・・」

  「何言って・・・・」

  「俺まだお前のことスキなんだけど、返事は?」

   思わぬ告白だった。ずっともうこいつは私を好きじゃないって勝手に決めつけてた。

  「玲那?」

  「・・・」

  「返事しないとキスするよ?」

  その言葉を聞いた瞬間びっくりして、机に体が当たった。
 
  「そんなにぶくんなくても・・・」
 
  「だって!何へ、変なこといってんの!?」

  「返事出さないから」

  「・・・」

  「玲那」

  
  「・・・ゴメン」

   
   ちょっとシーンとなってからあいつが口を開いた

  「だよなぁ~。俺にとって玲那は高嶺の花だもんな」

  「ちが!そーいういみじゃなくて・・・」

  「いいよ。ふってくれてサンキュー」

   フッられたの二ありがとうなんておかしいよ・・・


  「じゃあな。玲那」

  「・・・」


  あいつは私の返しの言葉も聞かず教室を出て行った