溺愛story



いくら考えても思いつかない。

なんか不機嫌になるようなことをした覚えがない。


「ナツ、」


食器を片付けようとするナツを引き止める。


「うわっ、何すんだ!!」


グイッと腕を引っ張り座っている足の間に座らせる。


「急に引っ張ったら危ない」と騒ぐナツを無視して真っ直ぐに見つめる。


「ナツ、なんで今日機嫌悪いの?」

「…別に機嫌悪くない。」

「ナツ、」


フイッと視線を逸らすナツを変わらず真っ直ぐ見つめる。