カチャ、と峯岸さんはカップを置く
「お前を迎えに来たんだ。」
「えっ?」すぐには言葉を理解出来なかった
俺を…迎えに来た?
「お前進学すんだって?しかも大学だろ?」
「…その話ですか。」
心の中で溜め息を吐いた
最近、話すことはそればかりだ
「峯岸さんもご存じの通り、俺はまだ大地達と離れたくないんです。子供みたいな事言ってるのかもしんねぇけど…この意思を変える気はありません。」
俺はハッキリとそう告げた
誰に何と言われようと
俺の居場所はここだと思うから…
「…別に、お前の進路だ。お前の好きにしたらいいさ。」
「?」俺は首を傾げた
「ソイツらと居たくて大学行こうが、地上に住もうがお前の勝手だ。
だが、今は魔界に戻ってもらう。」

