「大地…風。」 


ドアを開けて俺達を迎えた亜未
けど、いつもみたいな明るい笑顔は無かった


「大丈夫か?」


「うん…少し落ち着いた。」



亜未に促され、俺達は部屋に入る
相変わらずきれいに片付けられていて

俺達は適当に座った


「ごめんね、心配かけて。」


ベットに座りながら、亜未は俯いた
俺達は何も言わなかった


「…襲われた人ね、私たち天使の中では有名な人だったの。」
 

ギュッ、と亜未は持っていたマグカップを強く握った



「綺麗で、魔法も強くて、賢くて…次期天界の幹部に就くって期待されてた。
だから皆信じられないの。そんな優秀な人が、いくら油断してたからって襲われるなんて…。」



そんな奴が、死ぬなんて


そりゃ誰も信じられないよな



「…そうか。」