女神様の声は




嬉しそうで




どこか悲しそうだった




私はポケットから、あるものを取り出す




桜形の、お守り





ーー俺達が見捨てる筈ないだろ?ーー



ーー夏休みにさ、どこか遠いところ行かないか?ーー



二人の姿が頭に浮かぶ




例え離れていても、また会える



そんな意味が込められている…桜貝のお守り



…うん



そうだよね?



「いつかまた…会えるよね?」



どこか、お守りが頷いてくれた気がして



私はゆっくり目を閉じた