「!」どこからか聞こえた声に、私は咄嗟に構えた


…何?



どこか懐かしくて、優しい声…



『大丈夫。貴方に危害を加えるつもりはありません。』



「えっ…?樹から…?」




聞こえるというか、心に直接響いてくる感じ



確かに…“大いなる実り”から発せられてるような…




『こんな所からでごめんなさい。私はずっと、この大樹と共にいなければならないから…。』




「大樹と…?」




ちょっと待って



この樹は、女神様が世界のために自らを犠牲にして発芽させた




そのおかげで、今の世界は成り立っている…




なら…?




「まさか…女神様…!?」