「これが、地底の穴…!」


思ったよりでかくて、一度身震いをした


何もかも飲み込みそうな、そんな暗黒の穴
そこから吹き出す、障気



実際…光の能力が無かったら、こんな濃い密度の障気の中生きていける筈なんて無い




「…これさえ、これさえ止めれば…。」



レミエルの計画には、この障気は必要不可欠
なら、俺がこれを止めれば…



アイツの計画は終わったも同然だ




「…『星輝』。」



キィンと音を立てて
俺の右手に光の剣が握られる




…今、光の能力で障気が中和されているなら
ここにありったけの能力を放てば、障気を止められるかもしれない



…その時、俺はどうなるんだ?



一瞬考えた結末に、俺は背中が震えた




「…迷ってる場合じゃねぇ、か…。」