この光が、落ちた衝撃も緩和して
この濃い障気からも護ってくれてる
母さんの…光の力か
「母さん…父さん…。」
二人が残してくれた、光の能力
二人が…俺を護ってくれている
「!」後ろを振り返った瞬間、俺は目を疑った
俺の足元から伸びている荊
それは…さっきまで俺達が居た城を取り囲んでいた
「何だよ…この荊!」
さっきまでは無かった筈なのに
中は…風と亜未は無事なのか!?
入り口に向かおうとしても、この荊が邪魔で城に近付けない
「っ…クソ!」
これじゃ、二人の下に…ーーっ!
一度、俺は足を止めた
確かに、レミエルを倒さないといけない
でも、今の俺にはそこに辿り着く術がない
なら、俺がやるべきことって…!
俺は後ろを振り返る
そのまま、痛む足を引きずって森の中を歩いていった
辿り着いた場所…一面に広がっているのは
黒い穴だった

