床に這いつくばりながら


必死に叫んでいる二人の姿



レミエルはその姿を見て笑った




「君達も感じるでしょう?
 頭脳に秀でた天使、身体に秀でた魔物…なら、人間はなんなのかと。彼らの存在意義は一体なんなのかと。」




何にも秀でていない人間



すべてを満遍なく兼ね備えた…人間




「中立の立場にいる者こそ…いつか我々の脅威になりうる。

だから今の内に滅ぼしておかねばならないのですよ。」



「っ…ぐぅ!」レミエルの力が強くなった
瞬間襲いかかる、締め付けるような息苦しさ




「特に…天使と人間のハーフという、歴史上あってはならない君の存在はね。」



冷たい碧色の瞳と目が合ったのが最後




スルリと、レミエルの手が離れていって



「大地!!」



「っ…大地ー!!」



俺は真っ逆さまに落ちていった