俺と風の目の色が変わった


「…今回の事件は、魔物は何も悪くないわ。
地底の穴が広がった事も…。」


亜未は少し俯いた
まるで、話しにくそうなその行動に俺は首を傾げる



「…全部、私達天使が悪いの。」




亜未の言葉に、俺は一瞬頭が真っ白になった



天使が、悪い?



「どういうことだ、亜未?」



風の声に亜未は顔を上げた




「私達天使の、王の立場にある人が…人間と魔物を滅ぼそうとしたの。
天使が有能の存在だから、天使が治める新しい世界を作る為に。」



俺達は言葉を失った
亜未はまだ続ける



「その為に地底の穴を広げて…障気の中に魔物の本能を活性化させる薬を混ぜたの。
その効果が、さっきの風。」