目が覚めるといつもの薄暗い天井。


・・・あぁ、僕はまた夢を見たんだ

不治の病である“労咳”を自覚してから・・・

いや、自覚する前からよく見るようになった夢。

それは今まで僕が斬ってきた人達が僕の足に縋り付く・・・。


開きっぱなしの瞳孔


悲痛に歪んだ表情


手に染み着いた血。


その全てが僕の罪を自覚させる。

「・・・ハァ」


ため息を吐くと額に滲んだ汗を拭い、起き上がり着物に着替え始めた。