こんなことに時間をかけている場合じゃなかった。


さっさとバイトに行かなければ、今は9時50分つまり、バイトまではあと10分しかない。



私は手櫛で髪の毛をちゃちゃっと直し、鏡の前に立ち最終確認。


はあ、いつも通り醜い顔。




痛み無いサラサラストレートの黒い髪の毛。


パッチリとした二重の大きな瞳。


低すぎず高すぎないスッと筋の通った鼻。


真っ白で雪の様な肌。


アルヒ口のぽってりとした小さな唇。



全てが整い過ぎていた。


だからこそ、大嫌いだった…この顔が。




私の最大のコンプレックスだった。