目を開けて、すぐに美麗ちゃんが隣に居るか確認した。
美麗ちゃんが隣で寝ていることに物凄く安堵した。
そして、夢の事を思い出した。
いや、あれは夢ではなく二年前の出来事。
二年前、あんなにも綺麗に美麗ちゃんは笑えていた。
あの日、俺は誓った、この笑顔を守ろうと。
でも、どうだろうか。
確かに、前よりは随分美麗ちゃんに近付く事が出来た。
でも、俺は大切なモノを奪ってしまった。
守ろうと思った俺が奪ってしまった。
君の笑顔を。
「もう、終わりにしようか。」
美麗ちゃんは俺の声で目を覚ます。
「美麗ちゃん、おはよう!」
俺は君の笑顔を守るために、これ以上、自分を暴走させないように。
この想いに蓋をする。


