「綺麗だ…」



思わず声を溢してしまう。


静かな夜に、俺の小さな声は大きく響いた。




「…」



彼女の視線は桜から、俺に移り変わる。




目が合うと、君は曖昧に笑みを溢した。




…一目惚れだった。


鼓動がドンドン早くなって行く。

初めての感情に俺は戸惑った。




ゆらり、ゆらり、桜が散って行く。



_______
_______________