「ありがとうございましたー。」
早速、コンビニで買ったものを袋から出し装着する。
安物のサングラスに、曇らないマスク。
これで顔は完璧に隠れる。
「よし。」
パチパチと、頬を叩いて
いざ、戦場へと向かった。
…しかし、予想以上にその壁は高かった。
「すいません、会員以外の方の入場は固くお断りしてるんですよねー。」
明らかに新人っぽい人がニコニコと愛想の良い笑みを浮かべてそう言う。
「本当にチラッと見せてもらうだけで良いんで!!」
こうなったら強行突破だ!!
ここまで来たらなんとしても入ってやる!!
「ていうか、お客さん格好してから怪しすぎますから!どこか違う店のスパイとかじゃないんですか?」
「んな!失礼ね。」
とはいいつつも、確かに自分の格好ってはたから見たら怪しすぎるものね。
もう諦めて帰ろうかと、した瞬間、
店の端のドアから見覚えのある男が見えた。


