ネズミーランドに行ってからというもの私は悩まされていた。
そう、この目の前の女々しい男に。
「うえ～～～ん、美麗ちゃん、ここ切った！！舐めて！！」
と、確かに頬からスッと線が描かれていてその傷からは血が流れているが
表情が痛そうではないむしろ、喜んでいる。
「魂胆が見え見え。」
私は麗羅の前の机にドンッと絆創膏を置いた。
「ちゅーじゃないと治らない恋の病なんだけどな～っ。」
そうであるこの男。
この前のネズミーランドでのキス事件以来、調子に乗って何度もキスして貰おうと罠を仕掛けるのだ。
自分を傷つけてまで、キスしてもらおうとするなんて狂ってる。
そうである、私の悩みはこの男とのその事件が原因だ。
なぜ？WHY？
私はこんな男にキスしてしまったのか！
はーっ、モヤモヤする…。
