「はい、ご褒美」
目を開けると、口に右手を当てて笑う美麗ちゃん。
そして左手にはスマートフォンを握っていてこちらに向けていた。
”カシャッ”
と、カメラのシャッター音が鳴る。
「ぷぷっ、この麗羅私が見た中で一番可愛いかも。」
スマーフォンを美麗ちゃんから取り上げて画面を見ると
唇を突き出し、リッキーの耳をつけたなんとも無様な俺が映っていた。
「うぅ、美麗ちゃんの意地悪～！」
と、言いながら俺は待ち受けにこの画像を登録した。
「あ、何勝手に登録してるの。」
「美麗ちゃんが淋しくなっても俺を見れる様にしただけだよ。」
写真と、ご褒美については不服だが、待ち受けに俺を設定出来たことに
満足した俺はスマートフォンを美麗ちゃんの元に返した。
