コウさんのお部屋は、麗羅の家よりは一回りくらい小さいけど一人暮らしには充分な大きさだった。


「まあ取りあえず適当に座って。」


コウさんに促された通りリビングの皮のソファにちょこんと腰を降ろした。

そしてコウさんも私の向かい側のソファに腰を降ろした。



「…えっ?」


「…ん?」


コウさんって…


コウさんってもしかして


いや、もしかしなくとも絶対



「ホストだったんですか!?」


「うん、そうだよ。」


目の前の彼は、平然と笑っていた。


さっきまで深く被っていた帽子は知らず知らず外していたコウさん。


彼の素顔は、切れ長の瞳の横に涙ボクロがあってそれはセクシーな事、輪郭もシュッとしていて唇も薄すぎず暑すぎずどこをとっても完璧。


でも、その髪型は盛りに盛っていた。


…というのは少し私も言葉を盛りすぎたけど"俺、ホストっす〜"と髪型が主張しているのは間違い無かった。