ん~…もぅ帰っていいのかな…。


私は黙って帰ることにした。


「帰り送るから、待ってろよ。」


私の心の中を呼んでか雅章先輩は声をかけてくれた。


「あっ…大丈夫ですよ!」

「いや…もう暗いから。待ってろ…。」


「あっ…。」


雅章はそう言うと部室に戻って行った。


意外と優しいのかも…。


10分待っていると中からは野球部員達が出てきてみんなは挨拶とお礼をしながら帰っていった。


「待たせた。」


「あっ…いえ…すみません。私こそ送ってもらっちゃって…。」


美優と雅章は2人並びながら歩いて帰った。



「あっ…私ここなんで…。」


「じゃ…。」

「あっ…あの!」


「何?」


「アドレス聞いてもいいですか?」

「…?!」


「あっいや…嫌ならいいんですけど…ただ部活とか連絡あるだろうし…もし休みたい時とか…。」


「あぁそおいうことなら…。」


雅章先輩は心よくアドレスを教えてくれた。


「ありがとうございます!」


「じゃっまた明日な。」


「はいっ!」


私はいつものようにお風呂に入り、いつものように布団へ入った。




雅章先輩…。


やっぱり優しい人なんだなぁ…。


あっメール送っておかなくちゃ。


私は手慣れた手つきでメールを作成し、送信した。


が…返事が返ってくることはなかった。


雅章先輩…。