「。。。なあマサキ。。。」


クラスのベランダでグラウンドを見ながら,イサムとマサキは煙草を吸っていた。

入学式の準備をする生徒会や教師が体育館に集まっている。


「大阪ギャルやと。。。?」

「俺はギャルとはひとっことも言うてへんど。」

マサキは煙草の煙をはきながら,さらっと言い返した。



イサムは教室の方を見て,ため息をついた。

「今どき兵庫にもあんな女子高生おらへんぞ。。。」


教室の隅っこの席に,転校生はひとりで座っていた。

「いじめられて転校したとか,そんな理由やろな」

煙草の火を消しながらマサキがイサムを見た。

「帰るけ?」

イサムはまたため息をつき,軽くうなづくと,煙草の火を消した。

「今日は夜桜お七暴走やな。。。」


「お前本気で言うとん!?」

マサキもため息をついた。