俺は何となく、自信がわいて来るようだった。


「…ありがとう」


予鈴が鳴る。


俺は、速足で教室へ戻って行った。


やっぱり久野は、久野だ。


俺の背中を、力強く押してくれる。


「…よし」


バンカイ。


きっと間に合うはず。


取り戻そう。訂正しよう。


華織にあんな仮面を見せられるのは、どうしても嫌なんだ。