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「お前、まだ華織ちゃん好きだったの!?」


「声がでかいんだよバカ」


パン、と叩く。


「あだ」と声を上げ、唯一のノーマルな友達である、久野 望(くの のぞみ)はため息をついた。


ため息をつきたいのはコッチだ。


ちなみに、久野は華織と話したことはないと断言している。


俺の遊び相手や話し相手をしてくれるのは、コイツだけだ。