手を伸ばせば、届く距離まで。




はは、と橘は笑う。


「先輩のこと、本当に尊敬しているんですよ?」


「…お前、圭に似てる」


正直に何の恥ずかしめもなく、口に出すところとか。


圭のように、言葉の一つ一つが輝いてるんだ。


「そっかぁ。いやー、まじで圭って人に会ってみたいッス」


「今度みんなで飲むか」


「何か怖いなあ…新人イビリとかしないで下さいよ?」


「当たり前だろ。するよ」


「エーッ」