手を伸ばせば、届く距離まで。




「…先輩。長話は良いッスから、もうそろそろ行きましょ」


「お前本当可愛くないな」


チッ、と舌打ちをする。


―――ここは、神崎企業を出たところのカフェテリア。


窓からは、大量の人の流れがよく見える。


「にしても、またリーダー任されるなんてすごいですね」


「そうか?俺にはイジメにしか感じられないが」