ん、なんだ?雨音で聴こえな――― 「守って!!!」 今度は、聴こえた。 もうすでに、華織の髪も制服もビショビショである。 でも、「守って」…? 「誰を?華織が望むなら、なんだってするよ」 「……………」 首を傾げる。 また一歩近づいてみた。華織は反応しない。 「…華織」 「守って…お願い…圭…」