「―――!?」


誰…だ?


あわてて目をこすって、涙を引っ込めた。


暗闇に目をやると、人が一人いるのが見える。


「あの…」


「痛い。でかい木の杭で刺されたような痛みだ」


どきりとした。


俺の、今の胸の痛みは、まさに例えと一緒だったから。


「…誰ですか?」


大人。


ここの学校の、教師ではない


「あ、“この痛みは君のだったのか”」