無邪気な真樹と、陰気な俺。


華織が選ぶ選択肢など、一つに決まっているのに


俺、ホント馬鹿だよなあ


ずっと片想いしとけば良かったのに、何やってんだか。



「圭、ここに居たのか」


「…久野」



逆光でよく見えないが、声と佇み方から久野だと分かった。


俺を探して、空き教室にまで来たようだ。


「どうした?」