親父みたいな恋なんて、絶対にしない。


女を捨て、金に生きる人間になんてならない。


俺は―――華織だけを愛する



「もう…捨てるものは何もない」



家族も、圭という友達も、華織からの愛も失った。


俺は、自分から動き出すしかない。



桜がほぼ散った。


風に乗って、散った花びらが廊下に入ってくる。


もう、迷わない


俺は俺の決断を。



【真樹Side終幕】