手を伸ばせば、届く距離まで。




思い切り手に噛み付くと、後輩はすぐにあたしを離した。


小走りで、圭に飛びつく。


「圭!」


「どぅわっ!!」


おっと…圭がひょろい体をしてるのを忘れてた。


人通りのない廊下に、圭を下敷きにしてしまう体勢になる。


すぐにどいた。重いって思われたくないし。


「くそが―――!!」


「華織っ!!」


え…


―――ゴッ