手を伸ばせば、届く距離まで。




寝転がり天井を見上げると、サッと写真が見えた。


そちらにそれとなく目を向ける。机の下部に貼り付けてあった。


「あ…」


これ、圭だ。小さい圭。


となりでまぶしい笑顔を浮かべているのは…


「…華織」


間違いなく、俺の彼女。


1センチの壁も感じられない二人は、木の下で笑い合っていた。


圭も、こんな笑顔するんだな…。