―・・・ちゃん - -・・・まって・・―


朝、懐かしい夢で目が覚めた。

「なんで幼馴染の夢なんか見なきゃいけないんだよ…」


「あお~~!!早く起きなさい!アンタ今日から高校生でしょ!?」

「はいはい!今起きるっての!」

「はよっ、親父。」

「おはよう、早く食べなさい。時間なくなるぞ」

「へいへい」

「ハイは一回」

「は~い」

俺の名前は海野 青。列記とした女だ。

男口調なのは昔色々あって直せねーんだ。

いつかは直せるようになりてーけどな;

今日から俺も華のJK!楽しいJKライフを満喫してやるぜ!

「いってらっしゃい!気をつけなよ、何かあったら連絡するんだよ!」

「大丈夫だって!行ってきや―す!」

今日もいい一日が送れますように!!


「おはよう、青ちゃん」

あ、そうそう。コイツの名前は赤葉 陽。家が隣同士で幼馴染。
幼・小・中と一緒で、陽は昔俺より小さくて病弱で俺の後をついて回って「お姉ちゃん、お姉ちゃん」て言ってたのに……。

今では俺より体格が良くて頭が良くてイケメンときたもんだ。

今流行りのイケメンインテリメガネに分類されるらしい。


「あぁ、っはよ。今日もメガネがお似合いで」

「ありがとう、青ちゃんはいつに増してかわいいよ」

陽は何かと俺に「可愛い」と言ってくる。
俺、地味だと思うんだけど……。

嫌味か!嫌がらせか!
……陽はどこか天然なところがあるんだよな。

とりあえず礼は言っておく。

「あんがと、結構早く出ちまったな」
少しはしゃぎ過ぎたか……

「大丈夫だよ、ゆっくり行けばいいし」

「そうだな」


「青ちゃんは何の部活に入るの?」

陽は登校中どことなく聞いてきた。

「俺は吹奏楽部だ!」

俺は元気よく答えた。
俺が中学に入りたての時に部活見学の時にサックスと一目惚れして入部した時の事を思い出して懐かしく思った。


「ふ~ん」
ん?陽、今不機嫌だったか?
いつもニコニコしている陽が?
「陽は?何部に入るんだ?」
「ん?僕は青ちゃんと同じ部活に入るよ?」
あれ、いつもの笑顔に戻った?

……あ?同じ部活?


「陽!?お前楽器なんて吹いてたか!?」

「吹いてないよ?高校でだって初心者はいくらでもいるでしょ」

何言ってんのと言う目で見られてしまった。
でも、あえてなんで俺と同じ部活に入りてーんだ?…まぁ、いいか。


「もう少し早めに歩かないと間に合わないかも……」
「ゲッ!?嘘だろ!?急げぇえええ!!」