あぶない お姫様

「華ぁ!!」

と保健室から走ってくる蓮

「華?あいつと知り合いか?」

「ん…う…ん」

あたしは熱でぼーっとしている
陸斗のガッチリした胸に頭を寄せる

「辛いか?」

「大丈夫…降ろしてよ…恥ずかしいし…」

「こんな状態で降ろせられっかよ!」

陸斗はいつもあたしを助けてくれる

もうあたしを守らなくてもいいのに…

「……ごめん」

でもこの胸の温かかさが懐かしい……

「華を何処に連れて行くつもりだ!」

あたし達の前に立つ蓮

「そこを退け!病院に決まってるだろうが」

「何だと?」

蓮はあたしを何処かに連れ去られると思っている

「蓮…大丈夫だから…ごめんね心配かけて…」

「華……」

あたしは静かに目を閉じた

陸斗が歩き出す