そして、いきなり藤堂に引き寄せられ 耳元で囁く。
「華は強いように見えても、結構寂しがり屋なんだ。あんたがしっかり受け止めてやらないとアイツは自分自身を見失っちまうぜ。」
「どういう意味だ?」
「要するに、お前が華を守れってことだ。ところでアイツら上島の犬か?」
「あぁ。」
「気をつけろ。上島自身が動き出した。華をおびき寄せるため、アイツの仲のいい連中を片っ端から痛めつけている。お前らも目つけられてる。」
「何だと?」
「俺は、華が暴走しないか心配してる。今回のことが耳に入ったら、手つけられねぇほど暴れるかもしれない…。その前に拉致りに来たんだが…」
藤堂は、伊吹兄弟を睨みつける。

